ファンタジーの歴史

ファンタジーの歴史――空想世界 (キイ・ライブラリー)

ファンタジーの歴史――空想世界 (キイ・ライブラリー)


リン・カーターがウィリアム・モリスに始まる空想世界ファンタジーの歴史を紹介してくれる、資料として非常に貴重な本。この本ではじめて知った作家もいて、非常に勉強になりました。ハワードのコナンシリーズをディ・キャンプと著者が共同で復刊し、さらに続編まで模作していく過程が非常に興味深かったです。ファンタジーというか、剣と魔法の世界に対する大変な情熱を感じますね。指輪物語の批判も興味深かったですが、主張の一部には「あれ?」と思うところもありましたね。後半のファンタジーの書き方、特に名前の創出については大変参考になりました。文章がすごく熱っぽくて、ファンタジーファンの情熱がつくった一冊という感じですね。