ホストの世界

ホストの世界 -真夜中への招待状-

ホストの世界 -真夜中への招待状-


この著者は、とても頭がよさそうだが、それだけではなく、「内省」を持っている。認識の仕方がクリアで、仕事へのうちこみ方はとてもストイックだ。

この本を読んで、一般的な事柄を学べるとすれば、この著者の仕事人気質だろう。なぜ、この著者はここまでホストの世界にはまり、ホストの仕事にうちこむのか。「別に。理由なんてないよ」というすごい声が聞こえてきそうで、ゾクゾクしてしまう。この著者が一番解析できていないのは自分自身なのであり、この本に登場(?)する人物の中で最も面白いのは著者なのである。と、いうのは自分の思い入れが強すぎるだろうか。実際この著者はかなり冷静に自己を分析しているし、描写もしているが、それでもなお語り尽くせぬ点がみえており、そこに面白みを感じる。

ホストの世界は確かに興味深いが、それ以上にこの本は一人の「人間」を感じさせてくれる。人間に対する興味、関心をかきたてられる思いがして、非常に有意義なのでした。