ゴジラ FINAL WARS

お気に入り度★★★★☆

満点つけてもいいかと思いましたが、気になる点もあったのでこの点数となりました。

しかしこの映画はいろんな意味で面白いですよ。私はかなり楽しみました。上映中はそのテンポのよさ、見せ場の多さに驚きながら、「これで1,800円は安い!」と久しぶりに思いました。

上映後は、ネットで評価をチェックするのが異常なほど面白かったです。ご存知のとおり、この映画、賛否がまっぷたつにわかれてるんです。ダメっていう人は「こんな駄作は絶対認めない!」と本気で怒ってる人し、ほめてる人はもう絶賛状態で「満点つけてもいい」といってるくらい。これほど激しく評価がわかれるゴジラ映画っていうのは、ある意味本当に問題作ということで、注目したいです。ヤフーのレビュー数もあっという間に500越えてたし……すごすぎ。

さて、賛否両論といっても、注意してみると、いくつかの特徴があるとわかります。まず、絶賛派と否定派が一緒の席で意見を闘わせるという「議論」はほとんどみられないこと。それぞれ、「俺は好きだ」「俺は嫌いだ」と感想をいうにとどまっています。それにも関わらず、絶賛派と否定派は対立しているようにみえます。絶賛派は「これをダメだという奴はダメだ」といってるようにみえるし、否定派は「こんなの楽しむ奴はダメだ」といってるようにみえるんです。「議論」はほとんどやってないけど、お互いを否定しているような対立構造はみえます。

また、否定派は本当に完全否定という方が多いのですが、絶賛派は「これに怒る人の気持ちもわからないではないが」と、否定派に対する理解もほんのちょっとですが示している点。もちろん基本的には両者は対立しているのですが、絶賛派は否定派がなぜ怒っているのかはわかるらしい。ところが、否定派は絶賛派の気持ちはほとんど「わからない」という人が多いように思えます。否定派には、絶賛派に対し「なぜこれを面白いというのか、本当に意外だ」という人が多いんですね。否定派は、絶賛派が存在するということ自体ちょっと信じられないようです。

さて、私自身は、最初にも書いたとおり「絶賛派」ですね。基本的に。ただ、100点満点ではないです。個人的にはとてつもなく面白かったけど、もろてを上げて人にオススメするのはちょっとためらわれる、そんな感じです。

私が気になったのは、まず、平成ゴジラシリーズは終盤になるとダレてくる傾向があるのですが、この映画でも、終盤ダレるという欠点は改善されていなかったこと。そして、ちょっと不要なシーンが多いこと。特に人間側のアクションシーンは、もっと削ってもいいのではと思いました。

そして、私が感じた、この映画の面白い点。まず、ゴジラが次々にいろんな怪獣をブッ倒していくところが、強烈に面白い。ただ次々に倒しているだけなのに、それだけなのになぜかめちゃくちゃ面白い。すごいことですよこれは。この面白さの前にはストーリーなどどうでもよくなってしまう。さらに、一部役者たちの熱演ぶり。特にドン・フライ北村一輝は注目です。

ちなみに私は、外国人のセリフが全て吹き替えになっていた点がそれほど気にならなかった人です(^^; むしろ吹き替えでよかったかなーと思ってるくらいで。吹き替えは確かに不自然なものがありましたが、それはそれで「面白い」ように感じたので。いや、あの吹き替え、面白いと思いますよ。異様にテンション高くて、ノリノリで。

そう、この映画、本当にノリノリだった点はよかったなーと。まさに大騒ぎ、お祭り騒ぎといった感じで、素直に楽しめましたね、私は。

この映画、絶賛にしろ否定にしろ、ゴジラ映画にどうあって欲しいかという考えが評価に露骨に出るように思いますね。私はどちらかというとこういうメチャクチャなノリの方がよかったんでしょうね、きっと。

とりあえず、もう1回観たい&DVDを買ってもいいと感じさせてくれたので、個人的には大満足なのでした。