IQ・EQ強化術

具体的に言うと、ビジネスで成功している人というのは、『自分自身や相手の感情を理解して、自分の気持ちを上手くコントロールしながら、相手の気持ちに働きかけることができる』人だったのです。このような能力に長けている人の周りには、多くの協力者が集まり、結果として高い業績を残していたのです。両博士はこの能力をEQ(Emotional Intelligence Quotient)と名づけて、1990年に論文で発表しました。

IQは「頭のよさ」を示すもので、論理的な思考力や記憶力をはかる。それに対し、EQとは「感情を操る能力」とでもいうべきもので、特に人間関係に影響するようだ。

  1. 感情の識別
  2. 感情の利用
  3. 感情の理解
  4. 感情の調整

以上の4つからEQは成り立っているそうな。

ビジネスだけではなく、日常の人間関係、たとえば恋愛においてもEQは応用できるものらしく、「恋愛編16の法則」というものが巻末にあり、なかなか面白かった。

EQだけではなく、前半でIQについてもページを割き、IQ強化についても説明しているのがこの本のよいところか。IQ・EQどちらも鍛えようというわけで。

しかし、こういう本って、何だか「乾いた」感じがするんだよな。何でだろう? あくまでもビジネスに役立てる実用書として書かれているからかな。こういうメリットがあるからこうするべきなんだ、っていうノリだけだとなぜか私には辛い。一般読者はそれでいいんだろうけど。

EQ強化とは、結局人を利用するためのものなのか? 人を利用して、自分にメリットをもたらそうという方向性があまりにも一貫しすぎているため、乾いた感じがするも。もちろん、恋愛編も乾いていたよ。