機動戦士ガンダムSEED DESTINY 第28話

何だよ、これ、面白すぎるよ。面白いっていうか、素晴らしいっていうか。本当に、こんなにいいものが4月に放映されていたなんて! 逆に、「春たけなわの4月にこんな気の滅入るもの放映するなー!」という声も出てきそうですが。

予想どおりの、三つ巴戦闘。キラたちは確かに、混乱させてるだけ。カガリの気持ちはわかるし、可哀相だとは思いますが。特に、泣いてる姿は理屈を越えて私の胸をうつものがありました。アスランにやめろやめろといわれて、ついにキラがキレる。でも、感情的になってるだけのようにも思えてしまう。ここ最近、キラは何だか薄っぺらいぞ。

今回、アスランはキラの相手をずっとしていて、活躍できません。だからミネルバがピンチに。一瞬、ルナマリア死亡かと思いましたよ。ボロボロになってもまだ健在のミネルバに、根性を感じました。タリア艦長も、強い人なのですね。

オーブ軍の人たちが、めちゃくちゃかっこいい。神風特攻を行った将校が、カガリにビシッと言葉を投げつける。死を覚悟している、たとえ間違っていても上の命令に従うのが俺たちの道だ、どうかどいて下さい……。あまりにも見事な決心、見事な語り、見事な特攻。そして、散りながらもカガリをかばおうとする、他の兵士。カガリに敬意を払いつつミネルバ撃破の命令を実行しようとする、その見事な心得には賛嘆の思いです。

戸高一佐も、最後の最後で艦ごと特攻し、素晴らしい最後でした。ユウナをえっとびびらせる瞬間がよかった。皮肉にもシンによって殺される戸高一佐。視聴者だけが知っている真実の恐ろしさに、わなわなと震える。

アウル死亡。アウルも、ステラ同様、とにかく哀れでした。「母」がブロックワードで……その「母」はおそらく惨殺されてるし……。うおお、アウル、なぜ!! 使い捨ての兵器で終わってしまって……おお!!

今回、ステラはミネルバに眠ったまま……。ボロボロのミネルバ、痛すぎる展開。いつの間にか種割れして敵艦を破壊しまくっているシンが、何だか自動人形のようでした。