「憂いの英雄」より

「……(略)……人生とは、失敗すればもちろん不幸であり面白くないが、かといって、成功しても特別幸せになれるというものでもないのだ。そうだ、成功しても虚しいのだよ、人生は。そしてその虚しさを知ってしまうと、何もかもがどうでもよくなってしまうのだ」

上記はいま自分が書いている「憂いの英雄」という作品で、英雄グランが呟くセリフですが、自分で書きながら、自分の書いていることに影響され、鬱状態に入ってしまいそうです(^^;

成功すれば幸せになれる、というあまりにも単純な考えを砕くのがグランという存在。「俺が不幸なのは、いろいろなことがうまくいっていないせいだ」と考えている輩に、「うまくいったって幸せにはならないんだよ」と、先に行ってしまった人がさびしげな笑みを浮かべる。

生きるということ自体が虚しい、という観点からグランは何をつかむか? 近年になく仏教の影響を受けた作品になりそうです。